kazeno-oto’s blog

風の音を聞きながら日々感じるままに

心に残る言葉

一作一作変わっている、マンネリズムがない。変わっている、それで救われる。
日々新しいものを作っている実感がある。

油絵の具はどこか自然との隔たりを感じる。それは西洋の文化が自然と対峙する文化であったからだと思う。
水墨は自然の中へと誘う最上の道具だといえる。そして究極は描いている方も、見ている方も
だんだんと自然に溶け込んで最後はなにも無くなってしまう。「無」になってからあれは夢だったのかと
幻影を見たかのような気がしてくる。そうゆう美に日本人は古くから感動してきた。
日本人の美意識は自然の中に入って、最後は何も無くなってしまうのだろうと思う。

80年以上富士山を眺めているが、あらゆる色を含む赤富士を目の当たりにすると絵具で描き表すことは到底出来ない。
真実の色は見たいと願う人の心の中でしか再び会うことは出来ない。

洋画家岡田謙三さんのこと
何が本当の美か、弱くてはいけない、強くてもいけない、新しくてもいけない、古いのは又良くない。
さらにもう一つ様式があってはいけない。そういう美を創ることが出来ればまあまあこの世に存在できるだろう。

自分が立ちうる場所に感謝する。「わが立つそま」そま「杣」と書く。
滑り落ちそうな山の斜面にあるほんの少しの平らになった場所を指します。(つかの間安心できる場所)
篠田桃紅さんの書物より